「贈与税の非課税財産」には、どのようなものがありますか?

  • 2018/2/26
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Q.
 「贈与税の非課税財産」には、どのようなものがありますか?

A.
 贈与で取得した全財産に対して通常は贈与税が課されるものの、贈与を受けても財産の性質又は国民感情といった理由により贈与税が課されない場合もあります。
 このような財産は「贈与税の非課税財産」と呼ばれ、次のようなものが該当します。
〇社交上必要と認められる香典等
〇扶養義務者からの生活費等
〇法人より贈与を受けた財産
〇心身障害者共済制度に基づく給付金
〇特定障害者が受ける信託受益権
〇特定公益信託より受ける金品等
〇公益事業者が取得した公益財産等
〇公職選挙の選挙運動で受けた金品

 相続又は遺贈で財産を取得した者が、その相続があった年に被相続人よりもらった財産については、贈与税ではなく相続税の課税価格に加算され相続税が課されることに、留意が必要です。
 仮に、被相続人が死去の直前に現金を贈与し、この贈与の年に相続が発生したとします。この場合には、死去直前に贈与された現金には贈与税は課されず、その被相続人の相続財産として相続税の申告を行う必要があります。それ故、相続が発生した年にされた贈与については非課税とされ、贈与税の申告は不要です。

 民法においては、離婚した者の一方は相手方に対し財産の分与を請求でき、この権利を財産分与請求権といいます。
 離婚時に、財産分与、慰謝料、養育費などとして、相当と認められる金銭
や居住用の家屋・土地などをもらった場合、贈与税が課されるか否かについては、夫婦間における財産関係の清算、又は離婚後の生活を援助するためのものとされ、非課税が原則であり、贈与税は課されません。
 例えば、20年間連れ添った夫と家庭の事情で離婚することになり、慰謝料等としての金銭とそれまで夫婦で生活していた夫名義の家と土地の財産の分与を受けた場合、慰謝料としての金銭等や、財産分与として受けた家と土地等については贈与税が課されません。
 ただし、離婚を手段として贈与税や相続税を不当に免れようとしたり、分与財産が過多であったりすれば、贈与税が課されますので、留意しなければなりません。
 そして、不動産を渡す側は渡した際の時価で譲渡したこととされ、譲渡所得として所得税が課されることがあります。

 国民感情等により非課税とされているものとして、社交上必要と認められる香典等や扶養義務者からの生活費等があります。
 社交上必要と認められる香典等については、個人より受ける香典・見舞金・祝金などの社交上必要と認められるものの贈与については、社会通念上相当と認められる金額の範囲内であれば、贈与税は課されません。
 扶養義務者からの生活費等については、配偶者や両親、祖父母といった扶養義務者相互間で、生活費や教育費などに充当するべく資金等の贈与がなされた場合、通常必要と認められる範囲のものについては、贈与税は課されません。
 ただし、生活費としてもらった資金等を不動産の購入に充てたり、貯金したりしたら、通常必要な生活費等とは認められず、贈与税が課されてしまいます。
 
 また、社会政策上の問題等により非課税とされているものとして、次のものがあります。
1.法人より贈与を受けた財産
 贈与税は個人からの贈与にのみ課されますので、法人からの贈与で取得した財産については一時所得として所得税が課されますが、贈与税は課されません。
2.心身障害者制度に基づく給付金
 地方公共団体が、条例の定めにより身体又は精神に障害のある者に関して支給する給付金を受ける権利については、贈与税は課されません。
3.特定障害者が受ける信託受益権
 特定障害者が、特定障害者扶養信託契約に基づき受ける信託の受益権につき、一定の申告書を提出した場合には(特別障害者の場合価額が6,000万円までの部分、その他の場合価額が3,000万円までの部分)、贈与税が課されません。
4.特定公益信託より受ける金品等
 一定の特定公益信託より受ける学術の奨励、又は学生などに対する学費の支給のための金品などについては、贈与税は課されません。
5.公益事業者が取得した公益財産等
 社会福祉事業など公益を目的とする事業を行う者が、公益を目的とする事業のために用いることが確実なものについては、その贈与につき贈与税は課されません。
6.公職選挙の選挙運動で受けた金品
 衆・参議院議員など公職の候補者が選挙運動に関して贈与を受けた金品で、正規の報告が行われたものについては、贈与税は課されません。

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